ジリリリ〜〜〜ン。
ジリリリ〜〜〜ン。
閑散としたデスクの上の 黒電話が鳴る。
ジリリリ〜〜〜ン。
懐かしい昭和の音が 6畳一間に響きわたる。
ジリリリ〜〜〜ン。
ジリリリ〜〜〜ン。
「すみませ〜ん 所長!私 今 手が離せないんです〜。電話に出て頂けます〜ぅ。」m(__)m
女性所員の織田信子が言う。
ジリリリ〜〜〜ン。
ジリリリ〜〜〜ン。
狭い事務所の一角にある 古い綻びたソファーに座り ウトウト居眠りする所長が
ハッ!と 目を覚ましたかと思えば (゜o゜) こんな顔して 辺りをキョロキョロ。
「所長!電話です! 電話に出て頂けますっ! 私 今 手が離せないんです!」(−_−#)
整理した書類の入った ダンボール箱を 両手で持ちながら織田信子が言う。
ようやく 我にかえった所長だが (´〜`) こんな顔して眠たそう。
「所長!寝ぼけてないで!電話 切れちゃいますから 早く 出て頂けますっ!」
「オッケー!今 出るから そう怒りなさんなって。」
所長が そう言って立ち上がろうとした。
「オ〜〜〜ぉo(><)o 痛ったたぁ〜〜〜!」
所長は 右手で腰を押さえ ソファーに 座り込んでしまった。
「所長!どうしたんですか?」(ノ゜O゜)ノ
慌てて 女性所員の織田信子が ソファーのところへ駆け寄ってきた。
再び 所長が
「痛た〜〜〜ぁいっ!」o(><)o
こんな顔で 叫んだ。
女性所員の織田信子が 下を見ると 所長の足の上に 書類の詰まったダンボール箱があった。(^^ゞ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ジリリリ〜〜〜ン
ジリリリ〜〜〜ン
黒電話は 鳴りっぱなしである。なかなか出てくれないから黒電話もイライラしはじめたらしい。
ジリジリジリジリジリ〜〜〜ン
ジリジリジリジリジリ〜〜〜ン
「ハイ!こちら・・・・・」 プ−プ−プ−プ−プ−
「あ−ん 切れちゃった」(*_*)
「も−ぉ!所長が 居眠りしてるから電話切れちゃったじゃないですか−っ! 一ヶ月振りの電話だったんですよっ! ほんとに も−っ!」
所長は 右手で腰を摩りながら 。
「ゴメン!ゴメン! そう怒りなさんな。家賃の催促だよ。きっと。」
そう言うと
「コーヒーでも どお?少し休憩でもしたら。 最近 整理で忙しいからね。どお!僕が 入れてあげるから ソファーに座って(^_^)」
所長が右手で腰を摩りながら 女性所員の織田信子 お気に入りの綺麗な花柄のコーヒーカップに コーヒーを注いだ。
「所長 すみません。さっき 足の上に落としちゃって。」m(__)m
「いいんだよ そんな事 気にしなくったって。」\(^^:;)
所長はニコニコしながら 東京都内で一番有名なコーヒーショップで 買ってきたコーヒーを注いだ花柄のカップを 女性所員の織田信子に渡した。
「所長 ありがとうございます。」
そう言って インドネシア産の煎れたての コーヒーを口にした。
「でも所長 さっきの電話 ホントは誰だったんでしょうね。大口の依頼だったら 惜しい事を しましたわ(´〜`;)」
と 言いながら 女性所員の織田信子が インドネシア産のコーヒーを口へ運んだ。
「まぁ いいじゃないか。もう 月末で この事務所も閉めるんだからさ。長い間 僕に付き合ってくれて ありがとう。ホント感謝してるよ」m(__)m
所長は インドネシア産のコーヒーを 自分のカップに注ぎながら言う。
「景気の良かった時代が懐かしいですわ。 めっきり仕事が減って 今じゃ家賃も払えないんですもの。」(>_<)
「さぁ!一息ついたら僕も手伝うよ 織田信子さん」(^O^)/
と 二人の会話に割って入るかのように また例の黒電話が鳴った。
ジリリリ〜〜〜〜ン
ジリリリ〜〜〜〜ン
「あっ電話!今度は 僕が出るよ!」(^_^)
所長は 右手で腰を摩りながら 黒電話の受話器を取った。
《ハイ!こちら せせらぎ音楽事務所です!!!》
と 所長の徳川光男が言った。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「あの〜ぉ わたくし 京都で活動しております 吹奏楽団せせらぎの 真田幸子と申します。」m(__)m
黒電話の向こうで 女性の声がした。
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つづく
この物語は 半分フィクションであり 登場する人物 時代背景 等は ご想像に お任せします
提供は
トロンボーン中川
以上のスポンサーで お贈りしました。