年月
演奏会が終わり、吹奏楽団せせらぎもまた一つ新たな年輪を刻んで、
練習を積み重ねる今日この頃です。
一昔(団員が現在の半分もいない時)は、演奏会が終わった次の練習日は、
演奏会が終わってホットするのか団員が全然来なくて、
合奏ができない状態がありましたが、
最近はいつもと変わりなく人が集まって普通に練習ができるので、嬉しいです。
その練習で合奏してる曲がフィリップ・スパーク作曲「テームサイド序曲」です。
スパークらしい親しみやすいメロディで、
だいぶ前に作曲されたからそんなに複雑ではないと思っていたら、
いざふたを開けてみると変拍子はあるわ、どんどん転調していくわで、
集中をきらせられない曲です。
コツコツと練習を重ね慣れていけば、曲になるかと思います。
そのコツコツとは何かが大事です。
いろいろありますが、例えばテンポの遅いところは転ばないように指揮をよく見る、
テンポの速いところはテンポを落として練習する。
一般的で、だれでもわかることです。
そこで大事なのは、周りの音をよく聞くということです。
最初は同じユニゾンを吹いてるパートを見つけます。そこで音を合わせあったり、
タイミングを揃えると、少しずついい曲に前進していくと思います。
さて話は変わって、楽器のケースって一般の人から見たら、
何が入ってるのかなぁと思っている人が、いると考えたことはありませんか?
ピッコロ、フルートは鞄の中に入るからわからないけど、
クラリネット、オーボエ、アルトサックス(ハードケース)なんかは
調理実習の包丁が入ったケースとかノートパソコン?
トランペット、テナーサックスは、ビジネスの書類、札束?
テナーサックス、バリトンサックス、トロンボーンとかになると、猟銃?
さらにホルンのリュックのケースなんかは、亀仙人みたい?
もっと大きくなってユーホニウムやチューバになると、
なぜドラム缶を背負ってる?とか、爆破物処理班?
御所の周りを歩いてたら、警察に止められるかも。
おまけにバスーンのリュックになったケースなんかは、
絶対に何百万の楽器を背負ってるとだれも思わない。
いろんな形や大きさの楽器があるから当然ケースの形もさまざま。
また機能性や持ち運びを重視したら多種多様なケースがありますね。
最後に指揮棒のケースは、箸入れかな?
クラリネット うの
ジリリリ〜〜〜ン。
ジリリリ〜〜〜ン。
閑散としたデスクの上の 黒電話が鳴る。
ジリリリ〜〜〜ン。
懐かしい昭和の音が 6畳一間に響きわたる。
ジリリリ〜〜〜ン。
ジリリリ〜〜〜ン。
「すみませ〜ん 所長!私 今 手が離せないんです〜。電話に出て頂けます〜ぅ。」m(__)m
女性所員の織田信子が言う。
ジリリリ〜〜〜ン。
ジリリリ〜〜〜ン。
狭い事務所の一角にある 古い綻びたソファーに座り ウトウト居眠りする所長が
ハッ!と 目を覚ましたかと思えば (゜o゜) こんな顔して 辺りをキョロキョロ。
「所長!電話です! 電話に出て頂けますっ! 私 今 手が離せないんです!」(−_−#)
整理した書類の入った ダンボール箱を 両手で持ちながら織田信子が言う。
ようやく 我にかえった所長だが (´〜`) こんな顔して眠たそう。
「所長!寝ぼけてないで!電話 切れちゃいますから 早く 出て頂けますっ!」
「オッケー!今 出るから そう怒りなさんなって。」
所長が そう言って立ち上がろうとした。
「オ〜〜〜ぉo(><)o 痛ったたぁ〜〜〜!」
所長は 右手で腰を押さえ ソファーに 座り込んでしまった。
「所長!どうしたんですか?」(ノ゜O゜)ノ
慌てて 女性所員の織田信子が ソファーのところへ駆け寄ってきた。
再び 所長が
「痛た〜〜〜ぁいっ!」o(><)o
こんな顔で 叫んだ。
女性所員の織田信子が 下を見ると 所長の足の上に 書類の詰まったダンボール箱があった。(^^ゞ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ジリリリ〜〜〜ン
ジリリリ〜〜〜ン
黒電話は 鳴りっぱなしである。なかなか出てくれないから黒電話もイライラしはじめたらしい。
ジリジリジリジリジリ〜〜〜ン
ジリジリジリジリジリ〜〜〜ン
「ハイ!こちら・・・・・」 プ−プ−プ−プ−プ−
「あ−ん 切れちゃった」(*_*)
「も−ぉ!所長が 居眠りしてるから電話切れちゃったじゃないですか−っ! 一ヶ月振りの電話だったんですよっ! ほんとに も−っ!」
所長は 右手で腰を摩りながら 。
「ゴメン!ゴメン! そう怒りなさんな。家賃の催促だよ。きっと。」
そう言うと
「コーヒーでも どお?少し休憩でもしたら。 最近 整理で忙しいからね。どお!僕が 入れてあげるから ソファーに座って(^_^)」
所長が右手で腰を摩りながら 女性所員の織田信子 お気に入りの綺麗な花柄のコーヒーカップに コーヒーを注いだ。
「所長 すみません。さっき 足の上に落としちゃって。」m(__)m
「いいんだよ そんな事 気にしなくったって。」\(^^:;)
所長はニコニコしながら 東京都内で一番有名なコーヒーショップで 買ってきたコーヒーを注いだ花柄のカップを 女性所員の織田信子に渡した。
「所長 ありがとうございます。」
そう言って インドネシア産の煎れたての コーヒーを口にした。
「でも所長 さっきの電話 ホントは誰だったんでしょうね。大口の依頼だったら 惜しい事を しましたわ(´〜`;)」
と 言いながら 女性所員の織田信子が インドネシア産のコーヒーを口へ運んだ。
「まぁ いいじゃないか。もう 月末で この事務所も閉めるんだからさ。長い間 僕に付き合ってくれて ありがとう。ホント感謝してるよ」m(__)m
所長は インドネシア産のコーヒーを 自分のカップに注ぎながら言う。
「景気の良かった時代が懐かしいですわ。 めっきり仕事が減って 今じゃ家賃も払えないんですもの。」(>_<)
「さぁ!一息ついたら僕も手伝うよ 織田信子さん」(^O^)/
と 二人の会話に割って入るかのように また例の黒電話が鳴った。
ジリリリ〜〜〜〜ン
ジリリリ〜〜〜〜ン
「あっ電話!今度は 僕が出るよ!」(^_^)
所長は 右手で腰を摩りながら 黒電話の受話器を取った。
《ハイ!こちら せせらぎ音楽事務所です!!!》
と 所長の徳川光男が言った。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「あの〜ぉ わたくし 京都で活動しております 吹奏楽団せせらぎの 真田幸子と申します。」m(__)m
黒電話の向こうで 女性の声がした。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
つづく
この物語は 半分フィクションであり 登場する人物 時代背景 等は ご想像に お任せします
提供は
トロンボーン中川
以上のスポンサーで お贈りしました。
今日の音階&アルペジオはAs-Dur。
吹奏楽の基本であるB-Durから全音1つ分下の調で、
調号はフラットが2つ増えただけだからそんなに難しくない
…はずなのですが、これがなかなか合わない。
基準音では合っていても、その他の音ではそれぞれの楽器の特性で
音程が高くなったり低くなったりしてしまうのですね。
それから今日は、いつも低音をささえてくれているテューバパートが
2人とも欠席ということもあって合わせにくかったのかもしれません。
音階練習のあとは「コラール in Es-Dur ver.2」。
7月7日の「指揮者のひとりごと」にも書いてありますが、
せせらぎコンサート前までは同じ曲のB-Durバージョンを練習していました。
こちらも調が違うだけで演奏のしやすさが随分変わります。
B-DurでもEs-Durでも、この曲を演奏するときに
個人的に気を付けている箇所は、練習番号[B]冒頭の音程です。
ここで急に人が少なくなって、しかもメロディがユニゾンなので
音程が合わないととても目立ってしまうのです。
日頃気を付けている成果があったのか、今日はこの箇所が
トロンボーンとテナーサックスでぴったり合っていると
指揮者から誉めてもらって、ひそかに嬉しかったのでした。
コラールのあとはフィリップ・スパーク作曲の「テームサイド序曲」。
先週から練習を始めたばかりの曲です。
この曲は、冒頭が「四分音符=84」のMaestosoで始まり、
途中から「二分音符=84」のAllegro vivoとちょうど倍のテンポになります。
しかし今日はAllegro vivoの個所でも倍のテンポにはせずに、
そのままのテンポで練習をしました。
おそらく来週からもこのテンポ(=半分のテンポ)での練習が
しばらく続くのだろうなあ、と思います。
演奏者としては、半分テンポでの練習は一般に楽しいものではありません。
楽譜に指定してある通りのテンポで演奏することには憧れがありますし、
できることならば、やはり指定テンポでの演奏が一番楽しいのだと思います。
しかしながら今の段階で指定テンポにしてしまったら、
きっと本当の意味では演奏を楽しむことができないだろうな、とも思います。
建築や美術の分野で「神は細部に宿る」という言葉があります。
「細かいところをきちんと仕上げないと良いものはできませんよ」
というような意味で使われる言葉のようです。
音づくりにおいてもこれは真実ではないでしょうか。
音楽において「細かいところをきちんと仕上げる」ための手段として、
とても有効なのが「テンポを半分にして練習する」ということなのだと思います。
プロの演奏家の人や、とてもセンスの良い人であれば、
わざわざテンポを落として練習しなくても、
指定テンポで細部を仕上げることができるのかもしれません。
でも僕達アマチュアが良いものを作ろうと思ったら、
やはりしんどくてもテンポを落としての練習は必要なのでしょう。
…と、こんなことを書くと「テームサイド序曲」のAllegro vivoの箇所を
「嫌々ながら」「仕方なく」半分テンポで練習している、というふうに
見えるかもしれませんが、この曲に限っては実はそうでもありません。
特に85小節目から130小節目までの、臨時記号が山のように出てくる部分は、
半分のテンポでもこれはこれで何だか自然に聞こえます。
テームサイド序曲という曲は今回の練習で初めて触れたのですが、
この臨時記号ゾーンは早くも気に入ってしまいました。
合奏中は「どうしてスパークは調号を変えずに臨時記号でこの部分を
書いたのだろう」ということについて、いろいろ想いを巡らせながら
楽器を吹いています。
自分なりの仮説が見つかったら、誰かと意見交換したいなあ。
さて練習が終わった後は、近くの居酒屋に行って
ビール(またはウーロン茶)で乾杯!
別に何かの打ち上げとかではありません。
単にお腹が空いた人たちが集まると、こういう流れになってしまいます。
何か美味しいものをたくさん食べたような気がするのですが、
何を食べたのか覚えていないのが残念。
途中から、本日欠席していたテューバ奏者のうち1名が合流し、
普段飲みなれない日本酒でノックアウト。
こうやって今日も金曜の夜は更けていくのでした。
サックス やました
第25回せせらぎコンサートが終わって、早一週間近くが経とうとしています。
やっと、気持ち的にも平穏な日常に戻ったような今日この頃。
改めまして、雨の中ご来場頂いた皆様、本当にありがとうございました。
色々とご協力頂いた関係者の皆様、お世話になりました。
そして、楽団の皆さん、お疲れ様でした。
トロンボーンの私にとって、今年一番力が入った曲は、やっぱりA Song for JAPAN。
基礎練習不足の私にとって(すみません…)、本番この曲の時に、如何に唇の状態を
ベストコンディションにもっていけるかが課題となりました。
個人、パート練習やイメージトレーニングを私なりに頑張り、本番数日前から当日も、
ペース配分に神経を注ぎました。
合奏練習の時、自分の技量不足を情けなく思いながら、密かに
『なんでトロンボーンのバックで吹かなあかんの?』
って思ってる楽団員がいるんじゃないか…とヒヤヒヤしてました。(←相変わらずネガティブ?笑)
しばらく、堂々と吹けない合奏が続きました。
でも、本番が近づくにつれ、色んな人から色んな言葉をかけてもらいました。
トロンボーン以外の演奏もメキメキ仕上がっていきます。
当たり前の事ですが、誰が目立つ目立たない関係無しに、みんな一生懸命演奏しています。
私も、その中に飛び込んだらいいだけやん!と思えました。
リハーサル。初めて舞台の上で演奏した時、後ろから聴こえるみんなの音にゾクゾクしました。
みんなが支えてくれるから大丈夫!と(勝手に)思って吹いたら、すごく気持ち良く吹けました。
そして本番。この曲の冒頭は、震災の恐怖を私に思い出させます。
その恐怖は、更に緊張を煽ります。
思うように音が出せないまま、前半が進みました。
途中、みんなの演奏にフワッと包まれた気がして、それから安心して吹けました。
一人じゃない。
被災者の方へのメッセージと重なった気がして…感極まりました。
それが少しでも誰かに伝わる演奏になってたらいいのにな。
これこそが、この曲が伝えたいメッセージなんだと実感しました。
そして、それを実感させるこの曲の構成はスゴイ!!
せせらぎの温かさを背中で感じ、後押しされながら演奏できた事、感謝しています。
この場をお借りして、お礼を述べさせてください。ありがとうございました。
さて、これで問題をうやむやにしようとは思ってません(笑)
やっぱり、基礎練習不足は致命的。緊張が即、唇の硬直につながってしまった弱さ。
自分自身に納得のいく演奏ができなかった事実。
ただただ、反省です。
この経験を活かして、年齢に不安を感じながらも、温かい団員に囲まれて(笑)もっと強い唇と
メンタルを鍛えるべく、日々精進してまいります。
Trombone かさはら