文珠九助2023年7月9日

文珠九助(もんじゅ・くすけ)は、
江戸時代中期の伏見の人。
おそらく、
今でも伏見では偉人として称えられている方だと思います。

今から20年くらい前だったと思います。
文珠九助を題材としたお芝居が、
伏見にある呉竹文化センターで上演されました。

出演する俳優の中に、
知り合いが一人いました。
U.H.さん。
「スナック玉江」という酒場のマスターです。
「玉江」とはちょいと色っぽいネーミングですが、
U.H.さんのおばさんである玉江さんから名前を変えずに引き継いだからです。

せせらぎ草創期のメンバーがどうして「スナック玉江」に通うようになったのか、
そこら辺のことは全く知りませんが、
とにかくせせらぎの「溜り場」でした。
私はただ連れて行かれているだけでしたが、
いつしか一人でちょくちょく通うようになりました。
U.H.さんの人柄に惹かれてです。

U.H.さんはもともと俳優をされていましたが、
おそらく「スナック玉江」を引き継いだ時に俳優を辞めたのだと思います。

が、
「スナック玉江」にはかつての俳優仲間・脚本家・大道具さんなど、
舞台関係者が足繫く通ってはりました。
これまた想像ですが、
『文珠九助』上演に当たり、
U.H.さんにお声が掛かったのでしょう。

とにかく、
「いい声」ですから。

U.H.さんが舞台に上がった呉竹文化センターで、
私たちせせらぎが定期を続けています。
「縁」を感じずにはいられません。
(今後も呉竹で続けられるかどうかは未知数ですが)

U.H.さんは毎年せせらぎコンサートを楽しみして、
必ず足を運んでくださいました。
が、
ここ数年、
私は案内を送らなかったのです。
コロナの中Googleフォームによる事前登録までして、
会場に来ていただくのが心苦しかったのです。

遂に今年は入場制限が解かれたので、
私は案内を送りました。
そして実に久しぶりにご来場くださいました。

来てくれてはるのは、
拍手の中で「ブラボー」の声を頂いたとき分かりました。
あれはマスター、
U.H.さんのお声です。

終演後、
U.H.さんから届いたメールには、
「めっちゃよかった。
人に言いふらしたくなるくらいよかった」
とありました。

私もめっちゃ嬉しかったです。
是非言いふらしてください。