TAKE ME HIGHER2023年7月6日

『シロクマ』のアルト・サックス・ソロに対して、
「V6の『TAKE ME HIGHER』みたいに弾いてほしいな」という、
それだけでは何のことだかさっぱり分からない要求を合奏練習中にしました。

ということで、
私の中で『シロクマ』と『TAKE ME HIGHER』がどう繋がったのか書こうと思うのですが、
その前に。。。

※※※

『ウルトラマン・シリーズ』を観て育った私たちの世代にとり、
『ウルトラセブン』は長年にわたりシリーズ最高作でした。

大学時代。
トランペットK星さんの大東市の下宿に遊びに行って、
一晩中一緒に観たのが『ウルトラセブン』のビデオ。
特に最終回の“史上最大の侵略(前)(後)”に魅入ってしまいました。

カミングアウト、
つまり、
モロボシダン(森次晃嗣さん)が、
アンヌ(ひし美ゆり子さん)に、
自身がウルトラセブンであることを打ち明けるシーンは、
屈指の名場面なのです。

以後、
カミングアウトをどのように描くか、
円谷プロは各作品で苦労を続けていきます。

ウルトラマン生誕30周年記念、
そして平成ウルトラシリーズの第1作として登場した『ウルトラマンティガ』。
それまでのウルトラマンとは一線を画し、
弱さや孤独といったウルトラマンの「人間性」に光を当てた作品。
私はこの『ティガ』の世界にどっぷりはまってしまい、
カミングアウト・シーンをはじめ、
私の中では『セブン』を超えました。

主題歌がV6の『TAKE ME HIGHER』。
ウルトラマンティガに変身するダイゴを演じるのはV6の長野博さん。
ヒロイン・レナは吉本多香美さんが演じます。

この二人によるカミングアウトのシーンは、
ファイナル・バトル3部作の1話目、
“もっと高く!~Take Me Higher~”で描かれます。

そのBGMで流れるのもV6の『TAKE ME HIGHER』なんですが、
いわゆる「歌」の箇所よりも、
ストリングスが響き渡る間奏をフィーチャーします。

その音型が、
私にとっては『シロクマ』のアルト・サックス・ソロとシンクロしました。

I村さんがアルト・サックス・ソロによって、
一人でせせらぎを背負っている姿が、
ダイゴ(ティガ)とも重なって見えたのです。