『コンタクト』を観る2012年1月30日
東北のじっちゃん、ばっちゃんが言っていた通り、
今冬は厳しい寒さとなりましたね。
(「みちのく一人旅~その9~」参照)
歩くの大好きな私をもってしても外出が億劫になる程なので、
録り溜めしてほったらかしになっている映画たちから、
何かピックアップして観てみようと思い立ちました。
時代が進み、テレビ番組の録画があまりに簡単にできるもので、
録りまくってあったのです。
録画リストを見ていて、「アッ」と思いました。
何と、『コンタクト』があるじゃあ~りませんか!
『コンタクト』とは、1997年のアメリカ映画。
監督はロバート・ゼメキス。
主演、ジョディー・フォスター。
以前、私の一番好きな映画は『ある日どこかで』と書きました。
(古いひとりごと「ある日どこかで」参照)
が、よくよく考えると、
『コンタクト』のほうが好きかも知れません。
ジョディー・フォスター演じる天文学者が、
何光年も離れた星、ベガからのメッセージを受信します。
そこには時空を超えてその星へ行くことができる装置の設計図が書かれています。
その装置にジョディー・フォスター自身が乗り込み、
ベガへ行って、帰ってきます。
こう書くと、どこにでもありそうなSFっぽいのですが、
映画はそんなに単純じゃあ~ナイ。
まず、なぜジョディー・フォスターが天文学者になったか。
彼女は、幼少期に母と死別します(もちろん、映画上の設定)。
父は娘を男手ひとつで育てながら、その才能を見出し、
天文学の世界への扉を開いてやります。
が、その父も彼女が10歳になるまでに他界。
彼女は、宇宙に異星人の声を求めつつ、
実は早くして別れた父や母の声を求めていたのだと思います。
ジョディー・フォスターがファーストコンタクトするベガ人は、
彼女の父の姿をしています。
ファーストコンタクトをスムーズにいかせるためにベガ人がとった方法なのですが、
夢にまで見た父との再会のようであり、
胸にグッと来るシーンであります。
ジョディー・フォスターが最初に受け取ったメッセージを、
上司が横取りして自身の手柄として公表します。
装置に最初に乗り込んだのも、実はその上司。
この世の理不尽を感じます。
が、テロリストの妨害により、
装置は破壊され、上司も死んでしまいます。
ジョディー・フォスターが乗り込むのは、
バックアップとして密かに建造されていた、
北海道にある装置でした。
この超時空装置は実に不思議な構造です。
乗組員を乗せたポッドが、
複雑に回転するリングの中を上から下に通過するだけなのです。
実はそのリングの中で空間転移が行われるらしいのですが、
観察している他者からはポッドが落ちたようにしか見えない。
あらゆる記録装置にはノイズしか入っておらず、
ジョディー・フォスターの宇宙旅行には証拠がなく、
誰にも信用してもらえません。
が、恋人だけは彼女のことを強く信じます。
多くの群衆の前で、彼はその想いを宣言します。
人と人との絆の強さを感じさせるシーンでした。
語り始めるときりがありませんので、この辺りで筆を置かせていただきますが、
「私はこの映画が好きだ!」
「私はこの小説が好きだ!」
「私はこの音楽が好きだ!」
っていうのがあると、
人生がとても豊かになると思うんですが、
いかがでしょうか?