寄り添う。2016年4月22日

アメリカのアカデミー賞などで話題をさらった『ルーム』。
拉致・監禁された母子が「ルーム」を脱出する前と、脱出後を描いた映画。

誰もが母と子に注目すると思います。
もちろん私もそうでした。
が、それ以上に注目したのが、女性警官です。

脱出した子供は、「ルーム」以外の世界を知りません。
母親以外を知りません。
せっかく救出されたにもかかわらず、誰ともコミュニケーションがうまく取れないのです。

が、女性警官は感情的になることなく、さりげなく寄り添います。
会話の端々からヒントを見出し、母親の救出をも実現させます。
これを機に犯人も逮捕されます。

映画のラストでは、母と子が監禁されていた「ルーム」を訪れます。
その際にも件の女性警官が付き添うのです。
そっと。

幾度も震災を経験した私たちですが、寄り添うことの大切さ、難しさを考えさせられました。