ピアノ・キープの難しさ2015年3月28日

強弱記号に「fp」というのがあります。
「フォルテピアノ」と読みます。
「フォルテ」が強い、「ピアノ」が弱いという意味。
強く弾いた直後に弱くせよという指示です。

似たような記号に「ffp」「ffpp」「sfp」「sfzp」「sffp」「sffzp」など、様々。
作曲者の思い、考え方等で記譜方法は変わりますが、ざっくり申し上げて「強く弾いた後に弱くせよ」というのには変わりありません。

ところで、「フォルテピアノ」した直後にクレッシェンド、つまり音量を上げていくというケースが結構多いです。
プレイヤー諸氏にとっては、クレッシェンドの指示を見た途端、音量を上げたくなるようです。
なので、「ピアノ」の時間をなかなか作れない、という現象がよく起こります。
つまり、クレッシェンドの効果があまりないということに繋がります。

昨日稽古した『モンハン』でそれが顕著でした。
「音を強くするのを急がない」というのは常々伝えていきたいと思います。
もちろん、全部が全部じゃないですけどね。

また、静かな場面を引き継ぎ途中からインしてくる楽器の音量も、「フォルテ」と書いてあるからと言ってビックリするほど大きな「フォルテ」ではなく、密やかにしゃべりかえるような感じがいいと思える場合もあります。
よ~く研究してほしいと思うし、私からも要望を伝えていきたいなと思います。