ウェス・アンダーソン2014年12月22日
今年観た映画でとても印象に残ったのが
ウェス・アンダーソン監督の『グランド・ブダペスト・ホテル』。
僕なりの一言でまとめてしまうと、「摩訶不思議な世界」が展開されます。
昨年公開された同監督の『ムーンライズ・キングダム』。
京都シネマでかかっていたんですが、
いつの間にか終わってしまいました。
それが今、京都みなみ会館でかかっています。
旧作のほうを後に観ることになりましたが、
ウェス監督の世界観に惹きつけられて、
降りしきる雨の中を観に行きました。
※※※
植田正治さんという写真家をご存知でしょうか?
生まれた地である鳥取の境港を生涯離れず、
「演出写真」といわれる手法の名作を撮り続けた人。
世界的な写真家なんですが、自分自身は生涯アマチュアを標榜した人。
彼の写真美術館が伯耆大山の麓にあります。
今から10年くらい前、
写真好きな勤務先のS竹先輩の車で連れて行ってもらったことがあります。
後輩である私は全く運転を交代しようともせず、
美術館のあとには鳥取県の西の端から兵庫県まで運転させて餘部鉄橋を撮影し、
さらに鳥取県に戻らせて岩井温泉で私だけ降りて泊まるという、
先輩に対して何をすんのんや!という扱いをしてしまったんですが…
脱線しましたが、
植田正治さんの写真は、
「演出写真」と称されるだけあって作り込んだ構図が特徴的。
なのに不自然な感じがせず、
むしろ温かみを感じさせてくれます。
ウェス・アンダーソン監督の映画も、
植田正治さんの写真に通ずるような「作り込み」を感じるのですが、
不思議と温かいのです。