フェスティヴァル・ヴァリエーションズ2014年12月10日

クロード・スミス作曲『フェスティヴァル・ヴァリエーションズ』。
スミスさんはもともとホルン奏者でしたが、
自分より上手なホルン奏者の友人をギャフンと言わしたいと思ってこの曲を書いたそうです。
私もホルン奏者だったのでよく分かるのですが、
音は高いし、音程は跳躍しまくるしで、それはもう大変難しい曲なのです。
が、スミスさんの友人はこの曲を軽々と吹きこなしたらしく、
スミスさんは地団太踏んだとか踏まなかったとか。。。

ホルンの難曲であると同時に、
ホルンの使い方をよく知ったスミスさんならではの曲でもあります。
和音楽器であるホルンですが、
大音量の吹奏楽の中でもホルンが埋没することのないよう、
敢えてハーモニーを作らず、
ホルン全員のユニゾンで他の楽器に対抗する場面をたくさん作ってあります。
また、埋没する心配のない箇所ではうまくハーモニーを聴かせます。
初めてこの曲のスコアを読んだとき、
「さすが!」と唸った記憶があります。

金聖響さんの指揮する東京佼成ウインドオーケストラのライヴ CD で、
久しぶりに『フェスティヴァル・ヴァリエーションズ』を聴きました。
金聖響さんと TKWO の相性はとてもいい感じがします。
ナイスなグルーブ感でした。