奥飛騨慕情2014年11月11日

私の勤務先には、以前、「全舷」という名の社員旅行がありました。

「全舷」というのはもともと海軍の用語。
港に入った艦船の、左舷で働く乗組員も右舷で働くクルーもすべて上陸して休息してよし、
というのが「全舷休息」。
これに対して半数の船員は船に残っていなけばならないのが「半舷休息」。

仕事柄、全社挙げての社員旅行という訳にはいかないので、
部署単位での話となります。
部署全員での社員旅行を「全舷」、
部署の半分ずつで行くと「半舷」、
1/3に分かれて行くと「1/3舷」(もはや海軍用語から離れてしまっている…)

とにかく、社員旅行のことを「全舷」と呼んだのでした。

今では「全舷」は消滅してしまいました。
以前出ていた会社からの補助がなくなってしまったからです(この時世、仕方ないのか…)

でも、私は非公式な「全舷」を継続しています。
会社からの補助金があろうがなかろうが、
「部署」という縛りを無視し、
一度は一緒に働いたことがある温泉好き・旅好きな人たちと、
現役であるか OB であるかにかかわらず「全舷」するのです。

※※※

今回は11月9日からの2泊3日で奥飛騨へ向かいました。
JR の「特急ワイドビューひだ」は名古屋発で高山本線を通り下呂・高山・飛騨古川・富山へ向かう特急ですが、
1日1往復、大阪発着の便があります。
その大阪発の「特急ワイドビューひだ25号」に乗車しました。

写真は11月11日に乗車した特急ワイドビューひだ6号。下呂駅にて。

≪写真は11月11日に乗車した特急ワイドビューひだ6号。下呂駅にて撮影≫

飛騨川に沿って美しい風景の中を走ります。

写真は11月11日、特急ワイドビューひだ6号の先頭車両かぶりつきシートより。

≪写真は11月11日、特急ワイドビューひだ6号の先頭車両かぶりつきシートより≫

約4時間で高山に到着。
さらに濃飛バスに乗り換えて1時間30分、
新穂高温泉の水明館佳留萱(かるかや)山荘に辿り着きました。
いや~、遠い。

源泉かけ流しの湯は、素晴らしい!の一言に尽きます。
が、この日はあいにくの雨。
中部日本最大級と言われる大露天風呂も霧の中。
晴れ男の筈なのに…

≪写真は翌11月10日に撮った大露天風呂。幻想的ではありますが、霧で山並みが見えない…≫

≪写真は翌11月10日に撮った大露天風呂。霧で山並みが見えない…≫

でも、エントランスの紅葉は幻想的でした。

20141109新穂高温泉・水明館佳留萱山荘玄関前の幻想的な紅葉

翌11月10日。
雨は上がりましたが、霧が晴れぬまま、新穂高ロープウェイの乗り場に向かいます。
2階建てロープウェイで有名ですし、霧で何も見えなくても、とにかく乗りたかったのです。

案の定、ロープウェイは雲の中に突っ込んでいきました。
視界はほんの数メートルしかありません。
が、頂上駅に近づくにつれ、少しずつ雲が切れてきました。

標高2,156メートルの西穂高口駅に到着。
その屋上展望台に登ると!

≪雲海!写真だと分かりにくいのですが、白山連峰が見えています。よほど空気が澄んでいないと見えないそうです≫

≪雲海!写真だと分かりにくいのですが、白山連峰が見えています。よほど空気が澄んでいないと見えないそうです≫

≪中央やや左寄りの尖峰が槍ヶ岳≫

≪中央やや左寄りの尖峰が槍ヶ岳≫