アタック2014年11月3日

DENON から発売されたばかりの CD
『吹奏楽燦選/嗚呼!アフリカン・シンフォニー』を聴き始めました。
藤岡幸夫さんの指揮による、東京佼成ウインドオーケストラの演奏。
私としては珍しく、しっかりと腰を据え、スピーカーの正面から聴いています。

CD のタイトルからして、吹奏楽ポップス名曲集なのかと思っていました。
『アフリカン・シンフォニー』っていうと吹奏楽人にとってのポップスど真ん中ですから。
高校野球の応援歌としてもよく使われる曲ですので、
吹奏楽に携わっていない方でも、聴けば「ああ、この曲か!」と分かってもらえるかと思います。
ホルンが咆哮する、アレです。

『嗚呼!』も曲名だということに気付いたのは買ってから。
兼田敏さんの作品で、1986年度の吹奏楽コンクールの課題曲なのでした。

この CD 、ジャンルにとらわれない吹奏楽作品集だったのです。

まだ全曲聴いていないのですが、
4曲目に収録されている『海の男達の歌』(ロバート・W.スミス作曲)が印象に残りました。
私にとっての経験曲がたくさん収録されたアルバムですが、
この『海の男達の歌』は特に音作りに苦労した記憶があるのです。

3つの部分から構成されているこの曲の3つ目の部分は、
ホルンが咆哮するかのような旋律で始まります。
(『アフリカン・シンフォニー』での咆哮とはまた違って)
そのホルン咆哮旋律の最後の音は結構高く、
その直前の音との音程が広いので、
ピタッとはめる(当てる)のがかなり難しいのです。
が、TKWO のホルンの皆さんはピタッと揃えているのです。

確か、アクセント記号も何も書いていない音だったと思います。
なので力むことなくスッと当てる必要があるのですが、
正にそのイメージ通りの音だと感じました。

現在せせらぎで稽古中のスパーク作曲『ハンティンドン・セレブレーション』。
先週金曜日の練習で、
音程の広い音のアタックが乱れることをトランペットの皆さんに注意させてもらいました。
そのあと、同じ箇所をもう一度さらった際には、
トランペット全員でピタッと当てはったのです。

音をピタッと当てるというのは極々当たり前のことです。
が、この「当たり前」が実はとても難しいのですな。