古墳巡り2014年8月24日

大学時代、京田辺の大学キャンパスに通学する近鉄電車で居眠りしてしまい、
気が付いたら何と橿原神宮前(終点)まで行き過ぎてしまった、
というおバカな経験が数回あります。
駅から出ずに慌てて引き返しました。

ラジオのディレクターをしていた頃、
取材で近鉄吉野線に乗り、
橿原神宮前より南に行ったことが何回かあると思います。
取材ですのでもちろん駅の外に出ているのですが、
どの駅で降りたのか、何の取材だったか、
今となっては判然としません。

今の自分が思うこと、
それは飛鳥駅で降り、
石舞台古墳をはじめとした古墳巡りをすること。

そんなことをぼんやり考えていたら、
どこでどう私の印象に残ったのかわからないのですが、
太秦のほうに「蛇塚古墳」というのがあって、
石舞台古墳のように石室の様子が観察できるらしいということ。

また、双ヶ丘にも古墳が点在しているらしいという情報が。

どちらも、よく練習に使わせてもらう右京ふれあい文化会館の近く。
奈良に行く前に、まずはこれらの京都市内の古墳を巡ってみよう、と。
不順の天候が続いていますが思い切って出掛けました。
もちろん、雨具の用意を怠らずに。

※※※

北野白梅町から嵐電に乗り、御室仁和寺で下車。
そのすぐ南側に双ヶ丘(ならびがおか)があります。
いつも眺めるばかりで、登るのはこれが初めて。

ビックリするくらい巨大なシダが生い茂る山道をフーフー言いながら登ります。

20140818双ヶ岡にはシダが多い

でも、ものの10分もすると(もしかするともっと短かったかも)一の丘の頂上に到達。

南西の方角を見ると、天王山と男山に挟まれた山崎の地が望まれます。
画面の右端は太秦の映画村です。

20140818双ヶ岡一の丘から山崎方向を眺める

山頂付近をぐるっと回るように調べていると、
ありました、双ヶ丘一号墳です。
山頂がまさしく円墳なんですな。
発掘後に埋め戻しされているそうですが、
石室の様子がよく分かります。

20140818双ヶ岡一の丘古墳

双ヶ丘という名前から山頂が二つ並んでいるんだろうな、
と勝手に思い込んでました。
が、登ってみて分かりました、
頂きは三つあるのです。
一の丘から南に向かって下っていくと今度は二の丘に向かって登り、
二の丘を下るとまた三の丘に登るのです。

二の丘にも古墳があるらしいのですが、私には分かりませんでした。

三の丘には、どうやらこれが古墳らしいなというこんもりした盛り土とか、
石室かと思われる巨石などが点在。
ここは一の丘の一号墳とは違って石碑はなく、
あくまでも推理でしかないのですが、
手持ちの資料によると、きっと「当たり」です。

20140818双ヶ岡には古墳と思われる場所が多い

三の丘を下ると丸太町通り。
そこから帷子ノ辻(かたびらのつじ)に向かいます。

松竹の京都撮影所の塀沿いに南下すると「蛇塚古墳」がありました。

20140818蛇塚古墳

面白いのは、この古墳は住宅地のど真ん中にあることです。
石室の跡は「前方後円墳」の「後円」の場所に当たるらしく、
石室を丸く取り囲むように家が建っていました。
さらに「前方」に当たる場所にも、それに沿って家が建っているのです。
こんな風に古墳の雰囲気が感じられるのって不思議。

※※※

晴れ男の面目躍如。
ピーカンの晴れでしたが、いあはや、暑かったのなんのって。

それにしても、こんなふうに目的を持って歩き回るのも楽しいですな。