楽譜をフワッと読む2014年10月12日
例えば、ある1小節を深く読む、というか、調べる。
私がスコアを読む際、そんな感じが多かったと思います。
これで読んだ気になる。
確かに、
リズムの噛み合わせ、
和音の構成、
旋律と対旋律の関係など、
深く調べないと分からないことは多いです。
が、これで読み切った訳ではないのです。
いわば、「木を見て森を見ず」。
楽曲の全体像が把握できていません。
あまり細かいことに拘泥せず、
音楽の流れを掬い取るように読み進めることも大切なんだと、
最近思うようになりました。
きっかけは小澤征爾さんと村上春樹さんの対談本でした。
その中で小澤さんは、
「ひたすら読めば、知らず知らずのうちに覚えてしまう。
覚えられなかったら、スコアを見ながら本番の指揮をすればいいんだし」
ってことを書いておられたと思います。
「何としても覚えなくっちゃ」と思い込んでいた私の肩の力をスッと抜いてくれた言葉でした。
先日の全曲ぶっ通し合奏までに必死こいでスコアを覚えたわけではなく、
暇さえあればただひたすら読んでいただけでしたが、
ぶっ通しでスコアを見る必要はありませんでした。
小澤さんの仰る通りでした。
ある程度暗譜できたなと思ったら、
あまりスコアに目を通さないというのがこれまでのスタンス。
これからはやはりマメに読もうと思います。