譜面台のスマートな使い方2014年5月10日
譜面台というのは、
大概の楽器にとっては問題ないのですが、
トランペット、コルネットにとっては、
場合によっては音がまともに当たってしまいます。
わざと譜面台に音を当てることがありますが、
そうではなく、
何となく譜面台に音が当たっている構え方はもったいないと思います。
しかし、もしかすると、
トランペット奏者、コルネット奏者にとっては、
譜面台に音が当たるほうが気持ちいいのかもしれません。
というのは、
譜面台に当たった音はプレイヤーにとってはまともに聞こえるから。
「凄く小さい音にしてほしいから、わざと譜面台に当てて」
と私がお願いすることがありますが、
プレイヤーにとっては違和感があるかもしれません。
自分自身には譜面台で反射した音が大きく聞こえるでしょうから。
大切なのは客席でどう聞こえているかを想像する力なんでしょうな。
昨日の合奏で、まさに譜面に音を当ててほしいとお願いする場面がありました。
すると、私自身ビックリしたのですが、
音がとてもマイルドに変化したのです。
ミュートを付けての音色変化は当然の方法なんですが、
譜面台も賢く使うのもなかなかの効果です。
ふと、高校時代のことを思い出しました。
『呪文と踊り』を演奏した際、
フルートの代わりにフリューゲル・ホルンでソロをすることになりました。
担当するのはトランペット奏者のS先輩。
先生は、そのフリューゲル・ホルンのベルに学生帽を被せるよう指示。
ホルン(フレンチ・ホルン)の席、つまりS先輩の真ん前で聴いていた私は、
マイルドなフリューゲル・ホルンの音色が、
さらにマイルドに変わったのでビックリしたのでした。
学生帽ではさすがに見映えが悪いので、
本番ではフェルト製の別の何かを被せて演奏しておられましたが、
なかなかいいアイディアだったと思います。