映画『RUSH』を観る2014年2月15日

ある日、そば屋さんでの一コマ。
二人連れのおばちゃんが映画談義に花を咲かせていました。
「『ゼロ・グラビティ』どうやった?」
とか、
「『小さいおうち』どうやった?」
とか、
「『ジャッジ』どうやった?」
とか、
どうやら二人一緒に観に行ったのではなく、
それぞれで観た映画の感想を言い合っているようなのです。
結構いろいろ観てる人たちやなァ~と、
つい耳を傾けてしまったのでした。

話の流れで、
「『RUSH』どうやった?」
と片方が切り出したのはいいものの、
もう片方は腕を組んで考え込んでしまいました。
言い出したほうも二の句が継げない様子。

F1の世界を舞台とした映画、『RUSH』。
私としては楽しみにしていた映画なのに、
おばちゃんにとっては会話が止まるってどういうこと?
これは観るしかないと思い立ったのでした。

F1を知らない人にも楽しめる映画という謳い文句ですが、
私が観た感じでは、
F1を知らなくてもこの映画が楽しめるという方は、
かなりの想像力をお持ちだろうなと思いました。
それだけ専門性が高いと感じました。
逆に言うと、凄くリアルな描き方だと思いました。

「タイレルが棄権しました」
というセリフを聴いて、まず、
棄権することは想像がつくと思いますが、
棄権した「タイレル」が何か分かりますか?
「タイレル」という名前のドライバーが棄権したのかと思いませんか?
実は「タイレル」はチーム名で、
「タイレル・チーム」が出走を取りやめたということなのです。
ちなみに、「ティレル」とも言われたチームです。

ジェームス・ハントとニキ・ラウダのライバル関係を軸として創られた『RUSH』。
ニキ・ラウダの所属したフェラーリは想像がつくかもしれませんが、
ジェームス・ハントの所属したマクラーレンの知名度、
どんなもんでしょうか?

1980年代後半のアラン・プロストとアイルトン・セナのライバル関係で有名となった
マクラーレン・ホンダをご存知の方なら大丈夫だとは思うのですが、
市販車メーカーでもないマクラーレンを知っているとすれば、
やはり通の方ということになるでしょうな。

F1大好きな私にとっては、
かなり面白い映画でした。

『RUSH』の音楽はハンス・ジマーが担当しています。
今、せせらぎで練習している『ライオン・キング』でアカデミー賞の音楽賞を受賞した人です。
どちらの音楽もなかなか重厚ですな。