ロバート・ジェイガー2013年10月6日

1970年代後半。
中学から吹奏楽を始めた私にとって、
アルフレッド・リードやロバート・ジェイガーという作曲家の楽曲は、
定番中の定番といえる。
中1で初めて出たコンクール。
我が校の演目は、
課題曲:ロバート・ジェイガー作曲『ジュビラーテ』
自由曲:アルフレッド・リード作曲『序曲「インペラトリクス」』。
まさしく、といった感じである。

ジェイガーの『ジュビラーテ』という曲、
今、聴いても思うのだが、
何か不思議なテイストなのだ。
前衛的という言葉が当てはまるのかどうかは自信がないが、
ジェイガーという人の才気煥発さが滲み出ている感がある。
ちなみに、中1の頃は「前衛的」とか「現代音楽」という言葉も概念も知らなかった。

今でこそ多くの作曲家が吹奏楽のための「交響曲」を書き著してくれるが、
当時、ジェイガーは「交響曲」を書いた数少ない作曲家の一人だった。
その曲の天理高校の名演をカセット・テープで聴きながら、
いつか自分たちでもやってみたいと思ったものだ。

ジェイガーの作品のうち、
仲間うちで一番人気があったのが『シンフォニア・ノビリッシマ』。
“ 高貴なシンフォニア ” というタイトルのこの曲、
とにかくカッコいい。
とくかく美しい。

中学の2年だったか3年だったか忘れた。
コンクールの自由曲候補の練習だったか、
文化祭発表曲の練習だったか、
それとも単なる練習曲としてだったか、
それも忘れた。
が、顧問の先生に頼み込んで『シンフォニア・ノビリッシマ』をやらせてもらった。

みんな悪戦苦闘した。
僕もホルンがうまく吹けなかった。
なんとも下手くそな『シンフォニア・ノビリッシマ』となった。
けれど、この曲ができただけで幸せだった。
みんなもそう言っていた。
それくらい、誰もが好きな曲だった。

せせらぎでもかつて演奏している。
スコアを引っ張り出してみたら、えらく変色している。
ホームページの「これまでの活動」で調べてみると、
2001年7月1日、第14回せせらぎコンサートだった。
そうか、あれからもう12年も経つのか…

第27回せせらぎコンサートに向けて、
いよいよ10月11日(金)から練習することとなる。
さあ、どんな音が紡ぎ出されることだろう…