竹田城跡に登る2013年8月28日

日本のマチュピチュ。
天空の城。
いろんな言葉で表現されることの多い竹田城跡(兵庫県朝来(あさご)市)。

一度登ってみたいと思い続けていた山城の遺跡。
よい具合に夏休み(といっても学生さんと違って年次有給休暇)と、
少し涼しくなったのとが重なったので、
思い切って出掛けた。

せせらぎトレッキング・チームに対抗する気なんてサラサラないが、
装備はキチッとしておきたい。
特に足元をしっかりさせておくべきだと思ったので、
トレッキング・シューズを履いた。
17年前、ラジオのディレクターだった頃、
富士山に登る仕事のために買った靴だ。
殆んど履く機会がなかったので、
今でもバリバリの現役だ。
(ちなみに富士山の山頂には登ることができなかった。
 高山病のため、7~8合目で断念した…)

京都8:51発の「特急きのさき1号」で、
まずは終点の福知山へ。
(JR西日本287系を使用した最新式の特急で、
 綾部までは東舞鶴行きの「特急まいづる1号」を連結している)
「きのさき」の名を冠しているにもかかわらず、
なぜ城崎温泉まで行かずに福知山止まりなのだろうか…?
DSC_0253

福知山からは普通電車で和田山へ。

《廃墟と化した機関庫。かつて和田山は一大基地だったのだろうか…》

《廃墟と化した機関庫。かつて和田山は一大基地だったのだろうか…》

ここで山陰本線と別れを告げ、
播但線を一駅だけ姫路方面へ。
そこが竹田駅だ。
DSC_0273《竹田駅》

駅のすぐ近くから登山道が延びており、
そこを登れば40分くらいで竹田城跡にたどり着くらしいのだが、
あいにく工事のため通行止め。
山腹を九十九折れで登っていく迂回路を、
ツクツクボウシの鳴き声を聞きながら約1時間かけて歩くこととなる。

駅前から早速、城を望むことができた。

《分かりづらいでしょうか…》

《分かりづらいでしょうか…》

途中、「寺町通り」という道を歩いた。
駅裏すぐといった場所なのだが、
水路があり、
鯉が沢山泳いでいた。
その中に突然、ドラえもんの石像が!
これは一体何なのだ…?

《実はこれ以外にも、「ピカチュー」や「ゴジラ」の石像があった…》

《実はこれ以外にも、「ピカチュー」や「ゴジラ」の石像があった…》

舗装されている道なので、
捻挫の心配がなくて助かった。
が、人が殆んどいない。
そんなに訪れる人が少ないのかと思っていたら、
山頂まであと700メートルとなったところで、
多くの人と合流した。
そこには中腹の駐車場があるのだ。
大概の人はそこまでマイカーで来て、700メートルだけ歩くらしい。

そして竹田城跡に到達すると、
そこには夥しい人の群れが!
私が登ったのは平日だが、
土日だったらもっと凄いのだろう。
DSC_0266

まあ、人の多い少ないはこの際よいとして、
私はここに来てもの凄い開放感を味わった。

まず、弁当が旨かった。
お茶も美味しかった。

空が近いと思った。
雲との距離が近くなったと思った。
「天空の城」とはよく言ったものだ。

よくこんな高い場所に石垣を組んで、
城を作ったものだと感心した。
現代でも難しい事業だと思う。

よくここで映画を撮影したと思う。
竹田城跡は昨年公開された高倉健さん主演の『あなたへ』のロケ地なのだ。

何度でも訪れたい。
素敵な城跡だった。

ところで、約1時間かかった登りだが、
下りるのにかかった時間は35分だった。
それは速くて楽で良かったと思われるかもしれないが、
下りはスピードを制御しないといけなくて、
太腿や足裏にかかる負担が半端ない。
普段、平地ばかり歩いている者にとっては、
これは大きな発見だった。
気をつけないといけない。