デーヴィッド・ベッドフォードを聴く2013年7月29日

吹奏楽が好きで、
それぞれの作曲家の作風はどんなんかな?
ということにこだわって聴いている方ならご存知かもしれません。
デーヴィッド・ベッドフォード( David Bedford )、
1937年生まれのイギリスの作曲家です。

多くの作曲家がそうであるように、
ベッドフォードも吹奏楽専門の作曲家ではありません。
管弦楽・歌劇・金管バンドの作品や、
映画音楽・テレビのための音楽も手掛けているそうです。

彼の吹奏楽作品で、私が知っているのは2曲だけ。
その一つが
『波濤にかかる虹( Sun Paints Rainbows on the Vast Waves )』という曲です。
大海原を航海する様子を描いた雄大、かつ繊細な曲です。

全楽器の音を記したフル・スコアですが、
この『波濤にかかる虹』では移調楽器もすべてハ調で書かれています。
非常に珍しいパターンです。
和音構成を捉えるのには確かに都合がいいのですが、
移調楽器はそれぞれの調で書かれるのが普通のスコアを読み続けてきた身には、
ちょっと違和感があります。

ティンパニを除く打楽器は4つのパートに分かれています。
面白いのは、
4人すべてが同時にサスペンション・シンバルを担当したり、
4人全員でタンバリンをやったり、
4つの鍵盤楽器(シロフォン×2、グロッケンシュピール、マリンバ)を担当したり、
4人がそれぞれ2つずつ、音律を調整した計8本のワイン・ボトルを叩いたりすることです。
そうして表現される音は、とても絵画的。
点描を観ているような感じです。

8つの同じワイン・ボトルさえ揃えば、
他の打楽器はせせらぎには揃っています。
不思議やなァ~

ちなみにワイン・ボトルの代わりに日本酒の四合瓶を揃えたらどうかと思い、
3本まで飲んだのですが、
やっぱりワイン・ボトルの指定はワイン・ボトルでやるべきだよな、
と思って中断しました。
しかし、ワインは殆ど飲まないので、どうしたものかと…

アルコールの話はこれくらいにして…

『波濤にかかる虹』はとても爽やかな曲なので、
朝、聴くのにピッタリ。
いつも出掛ける準備をしながら聴いています。

今日は、私のお気に入りを紹介してみました。