テンポの不思議2013年3月6日
2月22日(金)に『テームサイド序曲』を、
ゆっくり・中くらい・速く
の3ステップでテンポ・アップしてみました。
3月1日(金)には
中くらい・速く
の2ステップでやってみました。
3月1日(金)のラスト、つまり速くは、
作曲者の指定したテンポまでは速くなっていません。
けれども「快く速く」感じました。
これは、あくまでも私の感想なんですが、
プレイヤーの皆さんはどう感じたでしょうか?
慌てふためきながら演奏していたでしょうか?
必死に喰らいついていたでしょうか?
それとも、
余裕をもって演奏できたでしょうか?
私の感じたプレイヤーの皆さんの様子は、
余裕をもって快速感を楽しんでいたように思うのですが、
いかがだったでしょうか?
練習後、団長であり副指揮者でもあるテューバ奏者のK氏と話したんですが、
作曲者指定の超ハイ・テンポにまで持ち上げるよりも、
プレイヤーの皆さんが余裕をもって演奏できて、
かつ、
快い速さっていうのがいいよね、
と思いました。
それにしてもテンポ感っていうのは不思議な奴です。
ハイ・テンポな曲を2回録音したとします。
それぞれのテンポを計ってみたら全く同じなのに、
1回目のは心地よく聴こえ、
2回目のは慌てふためいて聴こえることがあります。
なんでそうなるのか、いろんな要素があると思いますが、
ひとつには私、指揮者の失敗があります。
やはり指揮者にゆとりのあるときには演奏にもゆとりが表れますし、
指揮者が煽り過ぎたときには演奏に焦燥感が出てしまいます。
結果、同じテンポであるのに、です。
プレイヤーの皆さんの温まり具合にもよると思います。
例えば、しょっちゅう話題にしている『テームサイド序曲』、
本当によく練習してきました。
楽曲への入れ込み方が違います。
ゆっくりしたテンポから地道に積み上げてきた曲です。
やはり基礎というか下地ができていると、
テンポ・アップもスムーズですね。
にしても、
本番で突然、
テンポの感じ方が変わってしまうことがあります。
お客さんを目の前にしての高揚感も加わるのでしょう。
本当にテンポって不思議。
そんでもって、難しい。
そんでもって、やっぱり面白い奴です。